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2016年 03月 31日
Janelia発の新イメージング技術だ。Science論文。ハーバードでもちょくちょく話題になってるしユーザーもいるので、気になっていた。
分子レベルで撮れるlive, 4D microscopyといったとこか。核内のクロマチン構造も見えることから、既にTAD好きなChIA-PET屋さんの次のターゲットになりつつあるようだ。 細胞同士の結合やMatrixとの絡みも4次元でおえるので、synthetic biologyで変な細胞を作る際のquality checkやnative counterpartsとの比較に使えそうだ。 Janeliaは脳神経科学の最前線だから、コネクト―ムを見るためにイメージング技術開発のメッカになっているのだろう。そして大量画像の超ビッグデータをそろえた後は、その解析だ。当然人力では不可能なので、スーパーコンピュータに再構成させる。そのため、EUでは総額1.19 billion ユーロ(1300億円!)を投資してHuman brain projectが2013年から始まっている。 ■
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by sugirioblog
| 2016-03-31 14:43
2016年 03月 30日
これからおもしろくなりそうな技術。Magneto.
電磁場により遠隔、非侵襲的に特異的に神経活性を操作できる。 このNature論文ではhypothalamic neuronを特異的にターゲットした。constructはTRPV1-GFP nanobody -2A- GFP-ferritinだ。なので機械刺激で開くTRPV1イオンチャネルにGFP nanobodyが結合している。さらにpolycistronicにGFP-ferritin結合タンパクが誘導される。GFP-ferritin結合タンパクが電磁場を感知するセンサーで、それがnanobodyを介してTRPV1を刺激することでチャネルが開き、神経が活性化される。TRPV1を変異させたversionでは神経抑制もできた。 論文の結論は視床下部のグルコース感知ニューロンを選択的に刺激すると膵臓からのインスリンレベルが下がり血糖値が上がる。抑制すると逆のことがあきる。つまり神経が直に膵臓のホルモンレベルを制御していることを示した。ということはglucose-sensing neuronは最初は血糖値を上げて全身に糖をavailableにして、それからcounter-regulatory roles to hypoglycemia, such as suppression of food-seeking, locomotion activity, induction of sleep(消化に集中せよ!反応)をするのか。 ■
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by sugirioblog
| 2016-03-30 18:58
2016年 03月 30日
CART細胞にヒトIL12を発現させた論文。CARTの改造の例だ。IL12はTh1分化を誘導して、NK細胞やキラーT細胞を活性化させる。なのでCARTに追加機能をもたせ、anti-tumor immunityを活性化させたと考えられる。IL12-CART enhanced survival of tumor bearing mouse models. Though not sure yet that if and how IL12 conferred adaptive immunity against tumor. CART cells, facilitate cytotoxic activity on tumor cells through designed-recognition of tumor-specific antigens, further engineered to explicit cytokines provoking nature-harobored immunologic reactions.
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by sugirioblog
| 2016-03-30 13:52
2016年 03月 26日
基礎生物学と合成生物学の発見が収束する、てのは納得できるとともに、合成生物学が新しい機能をどんどん付加できる可能性の裏付けになる。
Venterはついにマイコプラスマだけでなくバクテリアの合成に成功した。Science論文。それも既存のバクテリアより小さいゲノム、遺伝子数で自己増殖可能だ。生命の最低限必要な遺伝子を知るためには、既存の生命を用いて解析する仕事と相補的に、Venterはスクラッチから生命を作ることで達成した。このバクテリアをプラットフォームに様々な機能やアプリケーションを付加する試みはきっとiGEM(MITで毎年開催される世界中の大学生によるsynbio competition)でも行われるだろう。 ■
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by sugirioblog
| 2016-03-26 11:18
2016年 03月 21日
Kidney organoids from PSCs.
mESC, hPSCからサイトカインで導入したCSC論文。この2014年が第一号か。spinal cordかWnt産生フィーダーとの共培養がいる。vitroでnephron, stroma, tublesが形成された。マウスへの移植もされ、graftsへのvascularizationを確認した。しかし生着率の定量データや機能解析は見当たらない。 それから2015年に同時期にでたNatureとNatureBiotech論文は前年のプロトコルを改良してさらにmature organoidsを作成した。Spinal cordやfeeder細胞は使用していない。CHIRでWntを活性化することで代用できた。更にsegmented nephronsにimplyされるよりmatureなorganoidであることを示唆するデータや機能解析データもある。またnephrotoxic agentsによる傷害モデルのデータもある。しかし両論文とも移植はしていない。 ■
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by sugirioblog
| 2016-03-21 11:29
2016年 03月 21日
いつも気になってた。なぜCFの変異は遺伝子プールから消え去らないのだろう。
一応結核にたいする耐性が以前から示唆されている。統計学で。残念ながらdisease modelでテストした結果は見当たらない。今ならiPSからの分化誘導で可能だけど、まあtransformative medicineというよりはincremental and marginal argumentだ。 結核のコントロールができれば年間0.1%の割合でCF変異は遺伝子プールから除外されると計算されているが、それでは時間がかかりすぎるので、治療の開発が必要だ。 monogenic diseaseかつ(欧米では)予算が潤沢につく病気なのでdisease modelingやmolecular surgeryの良いターゲットだろう。 ■
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by sugirioblog
| 2016-03-21 08:32
2016年 03月 20日
CRISPRを応用して生きた細胞のmRNAをラベルする技術RCas9のCell論文。
Cas9はDNA専門でRNAは相手できないと考えられてたが、PAMとgRNAを分けることでRNA専門に結合できる。そしてRNAを切ることで転写を抑制できることはNatureに報告されている。CRISPRiはVPR64(活性化)に比べて転写抑制効率がまだ微妙なので転写を落とすには良いかもしれない。 今回はCas9をdCas9-NLS-GFPに変えることでRNAを切ることなく細胞質で局在をラベルできた。 dCas9-NLS-GFP+gRNA (PAMなしなのでDNAと結合せず)+PAMmer(3’UTRなどに対応)を導入した。これによりgRNAとPAMmerが同じmRNAの別々の領域を認識することでDNAを無視してmRNAに選択的にdCas9が結合する。NLSがついているのでmRNAと一緒に核外に放出され、GFPで細胞質におけるmRNAの局在を生きた細胞で観察できる。また翻訳を邪魔することないそうだ。 以前紹介したCas-FISHはDNA限定だ。ともに生きた細胞で使える。 ともに解像度(GFPのパッチでしかない現状→ゲノムやRNA複合体の3次元構造)やmultiplexityの改善が望まれる。 追記。解像度の問題はlattice light-sheet microscopyを使えば解決できるだろう。 ■
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by sugirioblog
| 2016-03-20 12:21
2016年 03月 19日
Stanley Cohenは制限酵素を用いた遺伝子クローニングの開祖の一人だ。George Church著REGENESISでは彼は生命工学の基礎を生み出したパイオニアとして描かれる。フライトで同時に読んだ「すばらしい人間部品産業」では生命の尊厳を踏みにじった悪魔として断罪される。これら2冊を同時に読むのは、英語と日本語を行ったり来たりだけでなく科学に対するスタンスの相違を目の当たりにする脳のストレッチだった。
「すばらしい人間部品産業」 Andrew Kimbrell著。福岡伸一訳。 まず著者は移植医療、生殖医療、再生医療、遺伝子治療の歴史を挙げる。そしてすべてのケースにおいてバッドエンドの事例を紹介することでこれら未熟なテクノロジーをストップさせようと論を展開する。そしてキリスト教に基づく「神がつくりたもうた人間のからだ」の尊厳を冒してはならない、これらテクノロジーはその禁忌を破った。発端は生物を還元主義的に科学する流れを作った「大罪人」ガリレオ、それを受け継いだニュートンやデカルトに遡る西欧文明に深く根付く病巣であり、その完成形として優生学にいきつく。我々は一刻も早くこれらテクノロジーをストップさせ、過去の優生学の復活を阻止し生命の尊厳を取り返さなくてはならない。 著者は既に世界で500万人に達するとされる「試験管ベビー」を「不自然な」生命として断罪した。次に著者が向かうのはおそらく機械と生命の境界を冒す「魂の死んだ」人々、すなわち義肢装着者や人工弁・ペースメーカー装着者だろう。これら「生命の尊厳を踏みにじる」「異常動物」の数は300万人(世界でのペースメーカー装着者数,2002年)+20万人(米国での義肢装着者数,1994年)+年間10万人(米国での人工弁置換者数,2015年。毎年10万人ずつ増える計算となる)。試験管ベビーと合わせると、830万人以上(2015年度の人工弁置換者のみを入れた場合)にのぼる。著者の提唱する新しい優生学ー 一神教的な「神がつくりたもうた人間のからだ」をもつ均質な人々の尊厳を守るー ためには、WW2のホロコースト(500-600万人)に匹敵する数を断罪せねばならない。 ■
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by sugirioblog
| 2016-03-19 05:24
| 読書
2016年 03月 17日
先週のNature論文。。。この中国の論文はすごい。新生児の白内障に対して治療を行った。微小手術で目のレンズを刺激することでそこにいる上皮系のステムセルの再生を促した。ウサギ、サル。そしてヒトの新生児でそれぞれ治療成績を出している。これは他の国ではまだ真似できないし、ステム業界の到達点を示している。
ー培養でわざわざ臓器を再構成せずともin situでその場で再生を誘導した。 ーヒトで試した。今や治療可能な白血病代表のAPLも最初は中国でATRAが使われたように、ステムも中国初がどんどん出てくるかもしれない。 ■
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by sugirioblog
| 2016-03-17 08:08
2016年 03月 08日
人の声の質はいろいろあるけど、自分は特にだみ声で滑舌がわるく、じゃぽんなまりがきつい。カンザス時代のチャイナラボでは周りも大概英語がクソだったのでどうでもよかったけど、GDラボに来てから特に声の調子でbehindを経験した。具体的には、3秒以内に聞くのを打ち切られたり、もっと滑舌の良いのが即take overしてくる。昨年から続けてるコツがかなりgame changerだったので、ここに書く。誰かの役に立つかもしれない。
同僚のSはネイティヴだけど、独特の話し方と声帯をもつ。彼はひじょうにゆっくりと厳かに、超低音で話す。脳にささるタイプの声だ。聞きやすいだけでなく、本当に脳にスーと染み渡り、残る。彼のセミナーを1時間聞いただけで、その日の夜は寝ようとしても頭の中で声が延々とかけめぐる。 もうひとりの同僚Lもネイティヴだけど、こちらは対局だ。彼女はtongue twisterの達人で、ものすごい早口でまくしたてる。そして滑舌は最高で一語一句すべてが聞き取れる。もちろん低音だ。 一度Lの話し方をプレゼンでトライしたが大失敗におわった。滑舌が違いすぎた。GDは一言も聞こうとしなかっただろう。次にSの真似をしてみた。あの素晴らしい声帯は完全にミミックできないけど、地獄の底から響く低音ボイスでゆっくり話すのは自分の声帯上やりやすかった。完全にgame changerだった。英語がうまくなったわけでなく、話し方を変えただけでディスカッション、argue,提案力が強くなったと思う。さらにゆっくり話すことで、自分の頭が十分に追いつくのでlogicのconstructionが即興でできる。 ■
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by sugirioblog
| 2016-03-08 10:43
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