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2013年 07月 01日
勉強と趣味の間で読んだ本。著者の藤田恒夫先生の「組織学」テキストで学んだことを思い出した。教科書としての実用性よりも、いたるところにはさまっている薀蓄が面白かった。特に総論を楽しんで読んだ。
この細胞紳士録は教科書という堅苦しさがないので、もっと自由に書かれている。国内外の様々な研究者の逸話やおもしろいエピソードをふんだんに入れてある。 35歳でテニュアを得たものの雑用の多さに疲れてわずか1年で辞退し、重厚な個人出版論文を各大学に送りつづけたドイツの大物研究者(かなり昔のことだが)。 膵臓と肝臓は発生の由来は同じなのに、食べてみての味の違いはかなりある。そのために著者はわざわざ膵臓料理を特注したそうだ。 おもしろくてスラスラ読める、、、はずだった。序盤の結合組織、消化管、血球系。このあたりはエピソードや美しい電顕写真を目当てにスラスラ読んでいった。しかし内分泌あたりで手が止まってしまった。どうしてもプロジェクトのアイデアが湧き続けてしまう。どうしても色気が出てしまう。あ、この実験してみよう。こんな可能性があるかも。すぐにできる実験もあれば、独立してからとりくみたい問題もある。これは職業病だ。本気で考え込むので、1ページごとにどっと疲れる。純粋にインプットを楽しむだけの期間も終わりが近いのか、と思いたい。 この本は、ぼくの個人的なテーマである細胞同士のやりとり、臓器同士のやりとりについて考えさせてくれた。 時たま読み直すと新しい発見がありそうだ。情報や仮説自体は古いけど、真摯な観察結果は何年たっても色あせない。
by sugirioblog
| 2013-07-01 02:13
| 読書
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