以前の記事
2018年 05月 2018年 04月 2017年 12月 2017年 05月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 外部リンク
カテゴリ
その他のジャンル
最新の記事
記事ランキング
検索
|
2018年 05月 25日
今週のNature. ヒトES細胞からorganizerを分化誘導した。それだけならフーン、で終わるが、この論文のポイントは2点。 - chick chimera as a tool to validate functionality. できたorganizerの証明をするため、鶏の胚に移植してsecondary axisを形成した。すごくテッキ―な実験だが、うまくいけばパワフルな証明だ。キメラ実験を機能解析のツールとして使用するところにピンときた。流行りのsingle cell seq でマーライオンみたいなtrajectoryを見せるだけなんじゃないかと心配してたが、その必要もないようにキチンと機能を確認してくれて良い。 - micropatterned wellを使うことでヒトES細胞をユニフォームに分化させる。2014年にこの論文のラボがNature Methodsに発表した方法だ。従来のヒトES細胞コロニーはサイズも密度のバラバラなので分化誘導がばらつく。それを解決するために規定のサイズと密度のコロニーを作った。それにはmicropatternしたプレートを作り用いた。directed differentiationをよりdefinedにするためには良いシステムだ。 organoidsやembryoid bodiesもこの精度でdefinedできれば、大きな進展があるだろう。 ちなみにこのNature論文は既にbiorxivにのっていた。昨年12月に。おそらくリバイスのめどがついたときかそのあとのprovisionary acceptのときに投げ込んだのだろう。 #
by sugirioblog
| 2018-05-25 14:10
2018年 05月 21日
こないだのCell論文。 CAR-Tのコンセプトをさらにbioengineer的に発展させたBUからの仕事だ。 receptorとeffectorを分離させることで、お好みのシグナルやお好みの効果をデザインできる。 prosthetic immune systemという造語が気に入った。 癌治療のためのCAR-Tのコンセプトから脱却して、細胞のふるまいそのものを人為的に操るという分野を感じる。そのためのツールセットのprinciple-proofとしてロバストな生命現象である免疫や癌を方便として見なされる。 この論文ではいまだ免疫反応をfine-tuningすることでとどまっているが、今後は - host cell (e.g. T-cell)の幅を広げる。例えばB細胞やニューロンのふるまいをコントロールする。 - biological reactionの幅を広げる。免疫反応に限らず。例えばCRISPR-based bacodeを任意のインプットされた細胞で仕込むことで、"memory"を細胞内にレコードできる。例えば、神経系では発火した順番や期間を各細胞に記録させて後にseqで解読できるだろう。同様にある種のマクロファージなどが遊走中に接触した細胞を記録することもできる。 このツールキットをガシガシ使える、つまりロバストで簡便で再現性良く扱えるなら、重要な進展があるだろう。 Universal Chimeric Antigen Receptors for Multiplexed and Logical Control of T Cell Responses #
by sugirioblog
| 2018-05-21 17:20
2018年 04月 29日
single-cell RNA-seqとbacodingをくみあわせた例。 scGESTALTというテクニックだ。まだzebrafishしか使われてないが、原理上mouseなどでも可能だ。というか既に血球系でもongoingだし。 Drop-seqによるtranscriptomics + CRISPR-based bacoding. RNAとDNAを別個に回収しては意味がないので、barcodeもmRNAとして反映される必要がある。そのために、barcodeも発現するようにした。 その結果、zebrafishのbrainの発生をsingle-cell transcriptomics with lineage tracingした。 こうすることで、 single-cell RNA-seq によるsnapshotの弱点であった各populationの関連づけにくさ、 lineage-tracingの弱点であったラベルされた細胞の性質が不明、 の両方を克服した。 可視化について。我々はしょせんend-userにすぎないので、可視化をきっちりしてもらって、それを盲目的に飲み込むことしたできない。つまり、可視化でどんだけきれいで感覚的に入ってくるか、という第一印象にすごく左右される。最高の例は、先のUDR論文だ。あの図はtwitterでもあちこちで宣伝されてる。今回のscGESTALTはそこが不服だ。 tSNEでモッサリしたclusteringを見せられると、少しひく。 Monacle 2の弓型trajecotryはまだ直感でわかりにくい。インフォ屋にきくと、彼らの脳はこれで調教済みなので無問題らしいが、こちらには問題がある。まだheatmapで稲浪(fig.6d)をみせてもらうと少しわかりやすいが、稲浪がバシッと決まるのはよほど良いデータセットかつwizardレベルのインフォをしたときだろう。 #
by sugirioblog
| 2018-04-29 17:07
2018年 04月 29日
今週のScienceに出た3連発のzebrafish embryo trajectory via single-cell seqのうちひとつ。 これもsnapshotだったか。仕事自体はbarcodingもなく、single-cell RNA-seqをしただけだが、しかしURDアルゴリズムを用いたtrajectoryの可視化の精度というか見栄えの良さがすごい。 さすがAviv Regev率いるMITのインフォ軍団だ。 とりあえず、trajectoryを見るアリゴリズムの中では今のとこ最も見栄えよい。 次は、 1. 更に複雑な組織のtrajectoryをする。barcodingによる各populationのtracingがキーだろう.胚はまだ各populationが未熟かつcell typeも少ないのでsnapshotでも十分trajectoryいけるが、adult tissueになるとまだ厳しい。その場合、各populationの関連を見るためにsingle-cell barcoding by CRSIPR. barcodeがtrajectoryの骨組みを与える。 そのためには 2. GESTALT が既に採用されている。これはCRISPRを用いてsingle-cell levelでgenomic barcodingする技術だ。いずれURDレベルのtrajectoryとGESTALTを組み合わせた仕事がでるだろう。造血系ではCamargoが既にその境地をいってるわけだし。 3. 従来のseqでは得られないspacial informationを得るためにはFISH-seqがくみあわさるだろう。これもzebrafish embryoでは既に採用されている。 #
by sugirioblog
| 2018-04-29 12:07
2018年 04月 28日
先に紹介した造血のsingle cell profilingだけでなく、agingも出た。 これもCellで、これもstanfordだ。 なるほど、CyTOFの直系のdirectionか。CyTOFが産声を上げた時の論文は免疫細胞の表面抗原やシグナル因子をみていたが、その向かうべき帰結としてepigenetic modulators, histone modificationsを見た。もちろん、表面抗原で規定されてたpopulationにheterogeneityを見ることはできた。 今回はそれだけでなく、双子をつかうことで、agingにともなったepigenetic changesを見た。 わかったことは、agingにともなって蓄積するepigenetic changesはenvironmental dependent, non-inheritableであった。つまり一卵性だろうが、環境によって多くが決まる。 次のdirectionは、single-cell resolutionかつ後述のbarcodingを組み合わせることで、mitosisごとにepigenetic modificationsがinheritするメカニズムの解明する手口がつかめたことだろう。 CITE-seqを導入した場所では、CyTOFはもう役立たずだと聞いたが、一応CyTOFの生まれ故郷では発展したresearch programが進んでるようだ。前者はtranscriptomics, 後者はproteomics (eventually, metabolomics?)を相手にするので、相補的だし後者はepigenetic modificationsを見れる利点がある。 single-cell profileで固体や組織の詳細なsnapshotが得られるなら、次はtemporal informationだ。もちろんseqした時点で細胞は死ぬから、そのsnapshot内に各段階の細胞が存在してると仮定してpsuedo-time する。myelpid progenitor --> neutrophilくらいの近いやつならOKだが、それだけではかけ離れたlineageのつながりは見えない。 そのためにはbarcodingだ。 single cell profilingとbarcodingはじきに融合する。というかongoingだ。 今週はCellにsingle cell profilingが2本出て、Scienceに3本連続でbarcodingが出た。すごい週だ。いずれこれ両方した仕事が出るだろう。 Single-Cell Chromatin Modification Profiling Reveals Increased Epigenetic Variations with Aging #
by sugirioblog
| 2018-04-28 15:49
|
ファン申請 |
||