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2016年 08月 29日
HCによるorganoidのCellレビュー。
これまで腸、肺、腎臓、肝臓、脳といった様々な臓器の上皮系組織のorganoidがPSCやadult stem celからつくられてきた。vivoに移植して機能を確認できた例も多くある。 課題は 1.神経、血管、免疫系の細胞が再現できていないこと。病気モデルを作るにはこれらのクロストークを再現したい。 2.効率。何十日もかかるプロトコルをフォローするのは大変だ。 3.できた細胞が成熟か。PSC由来のものは胎生期に近い細胞でとどまる。adult stem cells由来ではどうだろうか。また、老化を再現できるか。時間軸を制御することが求められる。 Innate lymphoid cells (ILCs)という近年発見されたリンパ球。NKもこの1種だ。主に腸管免疫を担当し、腸内細菌のバランスをとる。まだ全貌があきらかになっていないせいで、非常に細分画がややこしい。 このCell論文ではsingle-cell RNA-seqやATAC-seqを用い、ILCの細分化を行った。また腸内細菌を取り除くとILCのレパートリーが失われることから、ILCの発生と維持には腸内細菌との関連がある。細分化された各ILCたちの機能は未知だが、この論文をレファレンスとして解析が進むだろう。
by sugirioblog
| 2016-08-29 17:01
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