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2015年 09月 13日
この筆頭著者のセミナー。JQ1で有名なJBラボ。
PROTACという技術。初耳だけど、コンセプト自体はあちこちで聞いていた。ケミストはやっぱすごいな。 PROTACはproteolysis targeting chimeraといって、標的のタンパクとそれに特異的なE3 ligaseをブリッジする化合物のこと。このイカスケミカルは特異的な阻害剤として働く。 論文ではBRD4とその特異的E3 ligaseであるCRBNをブリッジするケミカルdBET1を作った。CRBNはサリドマイドのターゲットとして知られてて、サリドマイドは最近MM(多発性骨髄腫)の治療に使われている。ここからピピッとイマジネーションがきて、サリドマイド-CRBNのタンパク分解腕をBRD4特異的に伸ばすためにJQ1をリンカーした。てのをセミナーで語ってた。 dBET1をT-ALLに使用して、一応ノーマルの血球細胞には悪影響はほとんどないと示してる。vivoのデータは適当だけど、そのへんは続報でやってるだろうし、JBさんはオープンに試薬を分けるので、ガチの癌ラボがリレーしてつめればいい。 分子標的ドラッグでBRD4のようにブロードな役割をもつ分子を抑えるというのは勇気がいるけど、ブロードなくせにかなり癌に特異的に効く、て話はあちこちで聞く。oncogene addictionのコンセプトを延長して、drasticな分子へのaddictionがあるんだろうか。そうするとdosageの加減がクリティカルになるだろう。 異なる機能のタンパクをブリッジするケミカル、てのはおもしろい。E3 ligaseにとどまらず、 DNA locus特異的にターゲットするケミカルを作れそうだ。たぶんみんなやってるだろう。 Cas9 gRNA - PROTAC chemical - 作用タンパク という構図。 作用タンパクのとこはhistone modifierでもDNA demethylaseでもp300でもなんでもアリ。発現を抑えたり、活性化したり、locusを可視化したり、高次構造変えたり。 epigeneticsの基礎研究にも使える。 タンパクじゃなくてDNA配列特異的にターゲットするドラッグができるだろう。
by sugirioblog
| 2015-09-13 08:43
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