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2015年 01月 09日
今日はこの論文のPIのセミナー。
癌はheterogeneityがあって、FACSとかで分けると、マウスに移植して癌を作る集団と、それができない集団がある。ここまでは実験的に示されてきた。そして、前者の集団はきっとヒトの癌でも「ヤバイ」集団だろうとassumeされ、恐れられてきた。そこから、例のコンセプトが20年前に出たわけだ。ステムが癌化してもにょもにょ、、、あれもようやく終わったなあ、というのがこのボストン界隈での実感。 この論文は、後者を前者にコンバートさせる転写因子の組み合わせを4つ発見した。で、背景となる機構は、それら転写因子がいろんな遺伝子の発現をガラッと変えるわけだけど、そのへんを細かく解析してる。ChIPseqでヒストンの修飾をざーと解析することで。その4つの転写因子が、癌細胞を前者のタイプへと模様替えするそうだ。 ボストン発で流行りのスーパーenhancerコンセプトも絡んでくるだろう。gene regulatory networkをドラッグで変えたいてのが流行りだけど、じきにできるんじゃないかな。それが効果的な抗癌新薬となるかは未知数だけど。 癌細胞をマウスに移植してvivoでpropagateするてのは、文字通りvivoというブラックボックスでの劇だから、過程がすっとんで結果だけが残る。だから、途中でこんなイベントが起こってるんだろうといろんなassumptionがわいてしまう。現状ようやく、癌移植マウスでtime courseをとりまくってsingle cell levelでtranscriptomeが見れるようになった。パワーワークだけど、できるラボではそんな実験もできる。それにデカい小児病院なんかでは患者サンプルがかなり手に入る。そろそろ過程を覗けるんじゃないか。 assumptionにもとづいたコンセプトだけで、本当に軽いミーハーな流れに乗っかるのは、案外こちらではあまり見かけない。 追記。この論文で解析されてたGBMでの前者の集団も、変異の蓄積によってどんどんstateが変わってくんかな。そうなら、いつも同じ転写因子が大事とは限らんじゃないかな。まあこの4つはあるstateに行かせるために働くんだけど、そのstateがGBMのどのphaseでもいつも存在してて、進行のdriving force となってるかというと、わからん。それこそ、各phaseのGBM患者サンプルをひたすらsingle cell RNAseqすることになる。まあ、やってるだろうけど。
by sugirioblog
| 2015-01-09 12:21
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