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2014年 02月 07日
今日のCell Stem Cell論文。神経と細動脈の束(ケーブル、バンドル)が歯の間葉系幹細胞のニッシェ。
神経は血管と並走しながら発生する。そしてケーブルのようにいろんな臓器をぶちぬいていく。幹細胞も発生しながらケーブルと一緒に旅をしてるのかな。そしてアダルトでも一緒にいる。 細動脈ニッシェのもっとも美しいエビデンスはHSCではじめに報告された。HSCニッシェ屋さんなら、ここにシュワン細胞や交感神経が並走してるのは周知だ。これら神経細胞もHSCニッシェの構成要因として名高い。 ついにケーブルが示されたかー!tissue stem cell niche屋さんという狭いフィールドにとって、この秘めたるインパクト、ただならないと思う。 この神経と細動脈のケーブルのアドバンテージは、いろんな臓器でgeneralなpictureが見えてくる。HSCが既にそうであるようにいろんなニッシェ細胞をこのケーブルにunifyできるし、普遍的な構造ゆえに発生や進化とからめて考えることができる。幹細胞とニッシェはどこからくるんだろう、て。 そして何よりも大事なのは、このケーブルから全身性systemicにtissue stem cellを制御するスキームが自ずと見えてくること。神経と血管がそこにいるのだ。脳から神経にょっきにょっき手を伸ばしてHSC制御~はPFさんの長年の目標だろうし、血中ホルモンや代謝物でHSC制御~はSMさん既にやってんじゃないかな。 tissue stem cellのfundamentalでsystemicな制御てやつが見えてきた論文だった。多くのラボがこのピクチャーに沿って、モレキュラーの名前を穴埋めしていくんだろうな。 余談1 モレキュラーは普遍的な言語だ。どこでも通用する。かたや、今回のケーブルなんかも言語だ。共通な組織学構造。PFさんのこの辺のセンスにはいつも脱帽させられる。モレキュラーに比べると進化の系統樹のローカル言語だけど、それゆえローカルネスをspecifyしてるかもなぁ。 余談2 間葉系幹細胞てのはよくわからない。人からすればHSCも定義の問題にすぎないんだろうけど。いずれにせよ、Cell fateの分枝路のポイントby Waddington、あるいはいくつかのfateにいけるようfluctuate振動してるエリアby Kaneko? そういった数多のポイント(渦)のどれかを幹細胞屋が勝手にチョイスして再現性もって単離できるから、幹細胞で名づけた。他にもそんなポイント(渦)はあるけど、不幸にも(?)幹細胞屋の手を逃れたから無視されてる。そうなら、幹細胞てのは別に特別でもなんでもないかもしれない。long term quiescentてやつは別に幹細胞の専売特許やなくて、T細胞にもあるし、言ってしまえば酵母にもあるだろう。それはホールになってる(か渦巻きが強い)状態かな。 こうやって見ていくと、今回のケーブルは幹細胞屋さんの手の外でもおもしろいことがおこるかもしれない。 余談3 ケーブル悔しいけど、先に出したものがクレジットあびるのは当然。これからは外野としてこのフィールドを見物させてもらおう。
by sugirioblog
| 2014-02-07 14:43
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