以前の記事
2018年 05月 2018年 04月 2017年 12月 2017年 05月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 外部リンク
カテゴリ
その他のジャンル
最新の記事
記事ランキング
検索
|
2013年 11月 28日
ハエ論文の余韻が残っているうちに、妄想を出し切ってしまおう。
ハエの体は良い意味でテキトーな感じがする。あくまでも妄想です(汗) 有名な変異体にHox変異で起こるバイソラックスがあるけど、初めて見たときは度肝を抜かれた。「なんで生きてるねん!」胸郭が2重に増えてる。もし未来から邪悪なドラえもんがやってきてぼくにバイソラックスビーム(?)なんて浴びせると、即死できる自信がある。心臓が2連結のせいで血が送れないか心破裂、よしんば循環できても2倍の血圧が脳血管を一瞬で粉砕させる、肺はおしくらまんじゅう状態のせいできっと縮めないから呼吸できないだろうな。。。最悪即死、よくて数分間苦しみぬいてから死ぬような合併症がいくつも待ち構えている。ハエも元気なくなるかもしれないけど、人間で起こるようなドラマチックな死に様は披露してくれないだろう。人間で実験はできないけど、マウスでHoxレベルのマスター遺伝子を変異させるとアッサリ胎生致死になる、あるいはHoxのようにサブファミリーの遺伝子(保険)をいっぱい増やすことでバイソラックスのような悲劇にならなくしてるのではなかろうか。 Pax6強制発現で全身に眼ができるハエもいたけど、あれも人間で起こると剥き出しの眼が痛くて歩けないだろう。 何が言いたいかというと、ハエはもしかすると細胞の可塑性や組織の適応度が高いんじゃないかな。もし自分の脳が寝てる間にリプログラミングされてすっかり胃袋に代わってしまってたら、永遠に目覚めないけど、ハエならもうちょっと頑張ってくれるかもしれない。人間の体は複雑に発達したせいで脆くなってしまった。だから進化圧(?)のおかげで人間の細胞はidentityを変わりにくくするセーフティ機構が働いてる。それはHoxのように重複コピーで保険をいっぱいかけたり、epigeneticな機構でcell stateをガチガチに固めてしまったり、ヤバそうな細胞を見つけ次第に瞬殺したり。枚挙にあげればキリがないだろう。identityを破るには転写因子をいくつもぶちこむ必要があるほど、「固い」。ハエの細胞はちょっとくらいidentityが変わろうが大丈夫、逆に言えば、セーフティ機構が発達してないのでなおさら変わりやすい。障害や刺激に応じてリプログラミングが殊更おこりやすいかもしれない。 あくまで妄想でした。 追記。 人間の体も、セルラインに単離すると大雑把にふるまうような。組織中の細胞と単離して培養した細胞でクロマチンの状態は大きく変わるだろうな。その比較がセーフティ機構のepigeneticレベルでの説明につながるのかもしれない。遺伝子いっぱい重複がどれくらい効いてるかテストするには、染色体工学を駆使してマウスで遺伝子のサブファミリーどっさり削ったり、ハエにいっぱいサブファミリーつっこむか。。。これは微妙な実験だ。
by sugirioblog
| 2013-11-28 11:15
|
ファン申請 |
||